相続と贈与を駆使して単独取得できた事案
[相続人属性]
相手方・・他(多数)
主な相続財産
実家
[依頼背景]
実家は先々代の名義のままで、しかも、他の親族(故人)との共有名義でしたが、これを今、住んでいる方の単独名義としたい、とのご相談です。
[弁護士の関わり]
最初の相続から数十年も経過しており、権利関係も非常に複雑でした。一部の物件については、相続に加えて贈与の手続きも必要となることが判明しました。
当事務所で必要な業務を精査したところ、
①被相続人Aから依頼者への相続登記(相続人全員から承諾を取り付ける)、
②被相続人Bから現在の相続人への相続登記の上で、依頼者に贈与していただく、
という内容となりました。
[結果]
幸いにして、関係者全員から、上記スキームにご同意いただけることとなりました。 なお、②については依頼者に贈与税が生じることとなりました。
[担当弁護士の所感、事件解決のポイント]
相続は時間が経てば経つほど解決が難しくなると言われますが、本件もこの言葉が当てはまる事案でした。場所が郡部のため、売却や担保設定などが起こらず、相続登記(名義変更)する緊急性・必要性がないための現象と言えます。
本件は幸いにして、関係者全員から、協力をが得ることができましたが、もし1名でも反対したり、連絡がつかない方がいれば、多大なエネルギーや金銭的問題が発生することは避けられませんでした。 法改正により、相続登記が義務化されることになりましたので、今後、徐々に長期放置事案は減少していくものと思いますが、相続人の数が多くないうちに、解決したいものです。
当事務所によくお問い合わせいただく相談内容
この記事の監修者について
専門分野
相続遺言、交通事故経歴
秋田県出身。千葉大学卒。2005年に司法試験に合格。司法修習を経て、2007年に仙台弁護士会の弁護士に登録。仙台市内の法律事務所に勤務後、2011年に事務所(現・アイリス仙台法律事務所)を開設。直後に東日本大震災が発生し、事務所は一時休業になるも、再開後は被災者の再建支援、相続問題や不動産の賃貸借トラブルを多く依頼される。 現在は弁護士2名、スタッフ3名の事務所の代表弁護士として活動している。また、仙台市内で相続問題や家族信託に関するセミナーの開催や相談会の開催など、地域の高齢者問題に積極的に取り組む。022-398-8671