相続人多数と交渉の上、単独取得できた事案

[相続人属性]

相手方・・兄弟姉妹・甥姪

 

主な相続財産
実家

[依頼背景]

依頼者は親から引き継いだ実家に暮らしていましたが、相続は未登記でした。 ご本人には兄弟が多く、そのうち何名かは亡くなり、代替わりしており、相続人は10名近くまで膨らんでいました。 相続人の中には、親しい方もいましたが、ほとんど交流がない方もいました。 

 

[弁護士の関わり]

そこで、当事務所から、相続人全員に「照会書」をお送りして、

 

①相続を希望されるかどうか、

②相続分を譲渡いただけるか、

などの質問事項に回答を求めました。

 

そうしたところ1名を除き、依頼者に相続分を譲渡していただけることになりました。 他方、残る1名は単に「反対」ということで、希望も理由も記載がありませんでした。

 

そこで、次に、当該物件の評価額を基に、相続分相当額をお支払うすることを提案したところ、同意するとの回答をいただくことができました。 

 

[結果]

無事遺産分割が整いました、手続きがスムーズに進みました。

また、不動産に関して、高額ではなく代償金を支払うことで、依頼者が住まいを単独取得することができました。

 

[担当弁護士の所感、事件解決のポイント]

 相続人間が疎遠であって、相続手続きが進まない場合の対処方法として、弁護士から照会書を送り、全員の相続人の意向をまず確認する方法があります。 

 

そうしますと、予想外に多くの方々から、ご賛同をいただけることがあります。 それを踏まえ、反対の相続人とだけ個別に交渉をするか、もしくは、賛同いただける相続人からは事前に相続分譲渡をいただいて、反対の相続人だけを相手として調停を申し立てることも可能となります。 事案ごとに適した紛争解決方法の選択は、多数の紛争を経験している弁護士の強みとするところですので、お困りの場合は、お気軽にご相談にいらっしゃてください。

 

当事務所によくお問い合わせいただく相談内容

この記事の監修者について

アイリス仙台法律事務所 代表弁護士 関野純 (仙台弁護士会所属 登録番号35409号)  

専門分野

相続遺言、交通事故

経歴

秋田県出身。千葉大学卒。2005年に司法試験に合格。司法修習を経て、2007年に仙台弁護士会の弁護士に登録。仙台市内の法律事務所に勤務後、2011年に事務所(現・アイリス仙台法律事務所)を開設。直後に東日本大震災が発生し、事務所は一時休業になるも、再開後は被災者の再建支援、相続問題や不動産の賃貸借トラブルを多く依頼される。 現在は弁護士2名、スタッフ3名の事務所の代表弁護士として活動している。また、仙台市内で相続問題や家族信託に関するセミナーの開催や相談会の開催など、地域の高齢者問題に積極的に取り組む。
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