弁護士と他士業の違い
インターネットで相続の専門家をお探しの場合、弁護士(法律事務所)以外にも、司法書士、行政書士、税理士なども相続問題を取り扱っていることをアピールしているため、「自分はどこに相談に行けばいいのかわからない」という声を耳にいたします。
結論としては、まずはじめに弁護士にご相談いただくのが最も確実で、手間がかかりません。
一見すると違いが見えづらいですが、各士業には明確な業務範囲があります。下の表は、各士業の業務範囲をまとめたものです。
項目 | 弁護士 | 司法書士 | 行政書士 | 税理士 |
相続調査 | ○ | ○ | ○ | ○ |
遺産分割協議書作成 | ○ | ○ | ○ | ○ |
代理人として交渉 | ○ | |||
調停 | ○ | |||
審判 | ○ | |||
相続登記 | ○ | ○ | ||
相続税申告 | ○ |
弁護士は、相続問題において、相続税の申告以外、全ての業務を行うことができる唯一の資格者です。
少々不正確ではありますが、弁護士以外の資格は基本的には「争いのない問題について書類を作成すること」が主な業務であり(遺産分割協議がまとまった後に相続登記が必要な場合は司法書士、相続税の申告が必要な場合は税理士など)、紛争性が少しでもあるような案件では、弁護士一択でご検討いただくことが肝要です。
また、弁護士と他の資格者との大きな違いとして、弁護士だけが依頼者の「代理人」として、他の相続人と交渉したり、遺産分割調停や裁判に出席することができます。
したがいまして、相続が揉めそうな場合や、他の相続人の考えていることが分からないような場合には、まず弁護士にご相談いただくのが良いでしょう。
当事務所によくお問い合わせいただく相談内容
この記事の監修者について
アイリス仙台法律事務所 代表弁護士 関野純 (仙台弁護士会所属 登録番号35409号)専門分野
相続遺言、交通事故経歴
秋田県出身。千葉大学卒。2005年に司法試験に合格。司法修習を経て、2007年に仙台弁護士会の弁護士に登録。仙台市内の法律事務所に勤務後、2011年に事務所(現・アイリス仙台法律事務所)を開設。直後に東日本大震災が発生し、事務所は一時休業になるも、再開後は被災者の再建支援、相続問題や不動産の賃貸借トラブルを多く依頼される。 現在は弁護士2名、スタッフ3名の事務所の代表弁護士として活動している。また、仙台市内で相続問題や家族信託に関するセミナーの開催や相談会の開催など、地域の高齢者問題に積極的に取り組む。022-398-8671