長男夫婦が両親の資産を使い込んでいる場合はどうすればよいでしょうか

ご質問

両親と同居している長男夫婦が両親のお金で海外旅行に年に1回行っているようです。

 

これは将来相続財産の使い込みで訴えることができますか?

 

それとも今何かできることがあれば教えてください。

 

弁護士の回答

長男夫婦が勝手にご両親の資産を使って海外旅行に行っているのであれば,両親は長男夫婦に返還請求をすることができます。

 

両親が亡くなった後は相続人がその権利を行使できます。

 

他方で、ご両親が海外旅行費用を長男夫婦に援助(贈与)している場合には「使い込み」にはあたりませんので返還請求はできません。

 

とはいえ、両親からの贈与額が高額である場合には、生計の資本として贈与を受けたものに該当し、遺産分割において、贈与額が相続財産とみなした上で相続分を算定した後,相続分から贈与額を控除する処理がなされます。

 

そこで,今できることとしては,男夫婦が両親から贈与を受けた時期・額を示す資料を集めておくことが重要となります。

 

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この記事の監修者について

アイリス仙台法律事務所 代表弁護士 関野純 (仙台弁護士会所属 登録番号35409号)  

専門分野

相続遺言、交通事故

経歴

秋田県出身。千葉大学卒。2005年に司法試験に合格。司法修習を経て、2007年に仙台弁護士会の弁護士に登録。仙台市内の法律事務所に勤務後、2011年に事務所(現・アイリス仙台法律事務所)を開設。直後に東日本大震災が発生し、事務所は一時休業になるも、再開後は被災者の再建支援、相続問題や不動産の賃貸借トラブルを多く依頼される。 現在は弁護士2名、スタッフ3名の事務所の代表弁護士として活動している。また、仙台市内で相続問題や家族信託に関するセミナーの開催や相談会の開催など、地域の高齢者問題に積極的に取り組む。
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