10年を超える紛争の結果、共同で不動産を売却し、遺産を換価できた事案

[相続人属性]

相手方・・兄弟姉妹

 

[依頼背景］

他の弁護士に依頼をしていましたが、方針が合わずに契約を解除し、司法書士の先生の紹介で当事務所にご相談にいらっしゃいました。

 

[弁護士の関わり］

遺産分割については既に審判まで出ており、当事務所では、抗告審から対応しました。

 

本件は、10年以上、同じ当事者間で紛争が継続しており、遺言無効、立替金、寄与分、遺産の分割方法など、紛争の内容も手続きも多岐に渡っていました。 相続人間の関係は非常に険悪であり、和解は到底望めないレベルでしたが、抗告審の結果に対しては、双方とも上告せず、一旦、権利関係を受け入れることになりました。

 

[結果]

両方とも判決を受け入れ、共有の不動産については、相手方代理人と当事務所が協力して、購入者を探し、共同売却することで話がつき、紛争の一切を終結させることができました。

 

[担当弁護士の所感、事件解決のポイント］

相続事件において、相続人間の関係が悪いことは多々ありますが、依頼者の悪感情に引きづられると、代理人同士の関係も険悪になることがあります。 しかし、代理人の業務は、法律上認められた依頼者の権利の実現・確保であり、相手方とののしりあったり、非を責め合うことが本質ではありません。

 

こうした場合、 代理人が交代することで、代理人同士が冷静に話し合うことができて、紛争解決が進展する場合があります。 弁護士のほうから自ら辞任するとはなかなか言い出しづらいので、思い切って、セカンドオピニオンも選択肢に入れていただければと思います。

 

当事務所によくお問い合わせいただく相談内容

この記事の監修者について

アイリス仙台法律事務所 代表弁護士　関野純 （仙台弁護士会所属　登録番号35409号）  

専門分野

相続遺言、交通事故

経歴

秋田県出身。千葉大学卒。2005年に司法試験に合格。司法修習を経て、2007年に仙台弁護士会の弁護士に登録。仙台市内の法律事務所に勤務後、2011年に事務所（現・アイリス仙台法律事務所）を開設。直後に東日本大震災が発生し、事務所は一時休業になるも、再開後は被災者の再建支援、相続問題や不動産の賃貸借トラブルを多く依頼される。 現在は弁護士2名、スタッフ３名の事務所の代表弁護士として活動している。また、仙台市内で相続問題や家族信託に関するセミナーの開催や相談会の開催など、地域の高齢者問題に積極的に取り組む。

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