意思疎通できない相続人に成年後見人を付けて相続放棄ができた事案

[事情、解決のポイント]

父親(本件の被相続人)がお亡くなりになり、相続人はお子さん(当依頼人)と妻(当依頼人の母親)の2名でしたが、母親は認知症を患い、意思疎通ができませんでした。

そのため、まずは当依頼人の相続放棄の申述を先行して行うとともに、お母様の成年後見の申立準備を行いました。
成年後見人の候補者として子どもである当依頼人を推薦したところ、無事に成年後見人に選任され、引き続き、当事務所にて、お母様の相続放棄の申述も行うことができました。
その結果、お父様にあった借金の負担を免れることができました。

[担当弁護士のコメント]

成年後見の申立は、ご本人の財産資料、収支状況を明らかにするとともに、病院の診断書なども必要となります。
書類を揃えて、申立書を裁判所に提出してから、成年後見人が決まるまでも2~3ヶ月程度は見ておく必要があります。
相続開始から3か月が経過していても、本件ののような場合には、相続放棄が受理されることが通常です。

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この記事の監修者について

アイリス仙台法律事務所 代表弁護士 関野純 (仙台弁護士会所属 登録番号35409号)  

専門分野

相続遺言、交通事故

経歴

秋田県出身。千葉大学卒。2005年に司法試験に合格。司法修習を経て、2007年に仙台弁護士会の弁護士に登録。仙台市内の法律事務所に勤務後、2011年に事務所(現・アイリス仙台法律事務所)を開設。直後に東日本大震災が発生し、事務所は一時休業になるも、再開後は被災者の再建支援、相続問題や不動産の賃貸借トラブルを多く依頼される。 現在は弁護士2名、スタッフ3名の事務所の代表弁護士として活動している。また、仙台市内で相続問題や家族信託に関するセミナーの開催や相談会の開催など、地域の高齢者問題に積極的に取り組む。
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