【解決事例5】長男が遺産を独り占めしようとした事例

依頼背景

母親が他界し、相続人は姉弟の2名です。遺言書はありません

姉(Eさん)は結婚を機に家を離れました。弟も就職を機に上京し、母親は一人で暮らしていました。Eさんは当然に法定相続で解決するものと考えていましたが、弟は、「長男である自分が全部相続する」「嫁いで名字が変わったのだから相続は放棄すべきだ」と強硬に主張し、司法書士に自分の都合の良い遺産分割協議書の作成を依頼し、Eさんに送り付けてき、署名・押印をするように迫りました。

さらには、無茶な内容にもかかわらず、弟は遺産分割調停を申し立て、調停でも主張を譲りませんでした。

Eさんはどうすればいいか分からず、また、こうした行動をとる弟に恐怖を覚えました。

色々な法律事務所のHPを比較した中から、当事務所にご相談にいらっしゃいました。

 

  • 弁護士の関わり

弁護士が代理人として就任し、法定相続を主張したところ、弟は、「寄与分」の主張に切り替えてきました。もっともその理由はどれも疑わしものであり、仮に事実であったとしても、「特別な寄与」とは到底評価できないものばかりでした。

弁護士は、法律的な寄与分の要件を丁寧に書面で説明し、弟が主張する寄与分の事情が、いずれも、要件を満たさないことを淡々と主張しました。

それでも弟は、全額ではないにせよ一定額の寄与分を要求する強硬な態度を示しました。

調停委員も「寄与分」が成立しないことは明白であるとの心証となり、弟を説得し、法定相続を前提にした内容での調停が成立しました。

 

  • 担当弁護士の所感、事件解決のポイント

弁護士が代理人に就くことで、相手の要求が妥当か不当なものかを落ち着いて判断することができます。

調停においても、調停委員は強く発言する当事者になびくこともあるため、注意が必要です(ご本人での対応には限界もあります)。

なお、相手がどうしても要求を取り下げない場合、こちらが譲歩する必要は全くありませんが、調停が不調となり、審判において、不動産は「共有」とされる可能性があることから、それを避けるため、やむなく「大人の解決」を選択肢に入れることもあります。相手に呆れて、見切りをつけ、そんな相手と付き合っても時間と費用を無駄にすることはないという判断も賢明であると思います。

 

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