自分は遺言を書いたほうがいいか知りたい方へ【遺言の必要度判定リスト】
遺言は、誰もが書いたほうが望ましいですが、次の項目に1つでも該当する方は、遺言を書いておく必要が特に高い、と考えられます。
遺言書は「財産を残す者」の権利である一方、責任でもあります。 社会でご活躍されてきた方々が、ご自身の経験や知恵を活かして遺言書を作成していただければ、残されるご家族の負担はかなり軽減されるからです。
❏ 自分の相続で家族に負担をかけたくない
❏ 子どもがいない
❏ 推定相続人(相続人になる予定の人)に不安がある(人数が多い、仲が悪い、連絡が取れない、海外在住である等)
❏ 資産が自宅不動産のみ、である
❏ 会社経営をしている
❏ 再婚、認知、養子縁組などの複雑な事情がある
❏ 資産に株、投資信託がある
❏ 資産を家族に残すほか、社会貢献にも使ってほしい(NPOへの寄付など)
❏ 資産性の低い不動産(後継者のいない田畑など)がある
❏ 恩義のある親族に多くの財産を残したい
❏ 夫から相続した遺産を、夫側の親族に返したい
❏ 子どもが障害を抱えている
❏ 相続税がかかる見込みである
❏ ご自分が親の相続のときに苦労した経験がある
❏ 特定の推定相続人にだけ生前贈与をしている
遺言を作成したほうが良いと思った方へ
なお、遺言作成の費用をできる限り抑えたい、と思われる方は多いですが、きちんとした生前対策をとらないと、多数の相続人が、それぞれ弁護士に依頼して、長期の紛争となり、莫大なコストがかってきます。
遺言は家族のためのものですが、実は、ご自身のためでもあると思います。もし、相続紛争が起こった場合、法事の集まりが悪くなったり、檀家の負担を押し付け合ったりと、供養がきちんとされなくなります(実際に多いです)。
亡くなった後、いつもまでも家族の思い出に残りたい・・これは皆さんの共通の思いではないでしょうか。
なお、遺言を書くことで、逆に不満に思われないか心配される方もおりますが、残されたご家族は亡くなった方(被相続人)に不満や怒りを持つ、ということは少ないように思います(ご家族は、どうしてそのような遺言を書いたのか、を理解されていることが多いです)。
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この記事の監修者について

専門分野
相続遺言、交通事故経歴
秋田県出身。千葉大学卒。2005年に司法試験に合格。司法修習を経て、2007年に仙台弁護士会の弁護士に登録。仙台市内の法律事務所に勤務後、2011年に事務所(現・アイリス仙台法律事務所)を開設。直後に東日本大震災が発生し、事務所は一時休業になるも、再開後は被災者の再建支援、相続問題や不動産の賃貸借トラブルを多く依頼される。 現在は弁護士2名、スタッフ3名の事務所の代表弁護士として活動している。また、仙台市内で相続問題や家族信託に関するセミナーの開催や相談会の開催など、地域の高齢者問題に積極的に取り組む。
022-398-8671